捨てる恋あれば拾う恋あり 第7話
「束縛することでしか愛を感じられない女」(その2)
思い出の品は、中学の頃の元彼の写真が入ったケースだった。入っていた彼氏の写真は、1人のものだけで、他の彼氏のものは入っていなかった。3ヶ月で男を捨てるはずの美咲さんがなぜ、元彼の写真をとっておいたのか?
関根、「ある一人の元彼の写真なんですよね。」
美咲、「そうです。」
関根、「その男性とはどんなお付き合いだったんですか?。」
美咲、「なんか、束縛されまくるみたいな。『皿洗っとけや。』と言ったら、『分かった。』みたいな。」
なるみ、「上から目線なんだ。」
関根、「むしろ、居心地がよかった。」
美咲、「やってあげなきゃみたいな。」
関根、「なんで別れちゃったんですか?」
美咲、「いきなり、『冷めた。』ってメールが来て、振られました。」
スザンヌ、「それだけ?」
関根、「今までの中で、唯一、振られちゃった。」
美咲、「そう。お弁当とか作って尽くしていたんですけどね。」
なるみ、「毎日?」
美咲、「毎日ではないけど、休みになると、家で作って、持って行ってあげて、朝食べてと言った感じだった。」
田野アサミ、「その彼は、美咲さんに会いに来てくれたことはありますか?」
美咲、「ないんです。バスで1時間かかるところだったんですけど、いっつもうちが行っていた。彼はバイクも持っていたのに、一度もこなかった。それもあって、その彼は、浮気していた。それなのに、うちに束縛してくるみたいな。」
関根、「メールとかは?」
美咲、「メールとかは、ちょっと送んないだけで、『オメエ何してるんだよ。』と言われた。」
川原麻衣、「それがあったから、相手にも、束縛しちゃったりするようになっちゃったんですか?」
美咲、「なんか・・・」
彼女は、元彼にされたことをそのまま、他の彼氏にも行っていた・・・。
まさに、「恋のコピーアンドペースト」だった。
美咲、「一番、好きでしたね。未練があるまんまみたいな・・・。」
なるみ、「もし、その彼から連絡があったら?」
美咲、「たぶん、戻っちゃう。」
岩佐真悠子、「違うよ。」
なるみ、「今、Sしている美咲ちゃんがMに?」
美咲、「そうなんですかね。」
岩佐真悠子、「それは、自分を理由も分からないまま、捨てられているからというだけで、本当に今、会ったら好きかどうか、別だと思う。」
なるみ、「恋愛の基準が彼なんじゃない? だから、美咲ちゃんがSになっているのは、彼にされていたことをやっている。」
久瑠あさ美、「実は、束縛というのは、2つのタイプに別れるんですよ。恋愛心理学的に言うと、SタイプとMタイプがある。相手をコントロールして支配したいのがSタイプ、相手に依存するのがMタイプ。SとMは紙一重なんです。付き合った相手によって、お互いを引き出しあっている。なので、相手によって、Sっぽいところを引き出されてしまった。こうしろああしろと言われて、気持ちよくなっていったとか。逆にやさしい男の人だと、手ごたえを感じなくなって、いじめていきたくなる。ドSとドMはリンクしている。」
なるみ、「すごいSの人が現れたら・・・。」
美咲、「ドMになります。」
久瑠あさ美、「自分の軸を持つべきだと思う。そうでないと、他人を疑ってしまうし、人を受け入れる前に自分を受け入れていないような気がする。もっと、自分を大切にしないと、人も大切にしてあげられないと思う。」
関根、「美咲さん、今後、そうすればいいと思いますか?」
あびる優、「経験積むしかないでしょ。結局、心が繋がっていたら、束縛する必要がないんじゃない。信頼関係を作ってからお付き合いをするべき。」
田野アサミ、「自分の行動は伝えたいんですよ。でも、それに対して、返信を求めない。見返りを求めないタイプなんです。」
なるみ、「アサミもまあまあメンドクサイ女だった?」
田野アサミ、「見返りを求めないで、メールの送信ボタンを押す勇気も必要。」
なるみ、「Twitterみたいに、世につぶやいたら良い。」
松尾、「矛先を彼氏にぶつけてしまう。」
なるみ、「2人になるから。」
松尾、「友達には、メールは・・・?」
美咲、「彼氏がいるとしないです。」
スザンヌ、「彼氏だけだと、視野を狭くしてしまう。友達、趣味などを充実させて、逢えない時間も想ってると言うのがいいのでは?」
なるみ、「逢えない時間って、すごく大事やねん。結婚したら、『また、今日もいる。』になるからね。ドキドキ感がなくなるの。」
川原麻衣、「5分おきの束縛を10分間隔くらいにしてみる。そして、次第に間隔を広げていく。」
美咲、「ちょっと変わろうかなと思った。」
--------
お付き合いしたと思った男性は、3人。
池間正志さん(39歳)、「束縛としていることで自分に正直な部分もあると思うので。」
榎元博紀さん(22歳)、「一途で優しいから。」
市川竜也さん(21歳)、「最初はだめだと思ったが、自分も束縛していたりするので気持ちが分かるので。」
--------
後日、「東武動物公園」でデートを行った。
始めは、3対1で、和やかにデートが進んだ。美咲さんは、モルモットのいる場所に行った。美咲さんは、大のモルモット好きで、飼えないとなると付き合えないという。なので、男性は、モルモットを毛嫌いしない人に限る。
その後、2ショットタイムへ。
まずは、池間さんから。
池間、「『やりすぎていないかな、わたし。』と思うんですよ。」
美咲、「思ってますよ。束縛とかしているときに、病むんですよ。」
美咲さんの印象は、「分かってくれる。やっぱり。海のような心を持っていて、いいと思います。ああいう人と付き合わないと、結婚したあと、だめですよね。ああいう人のほうが幸せになれる。」
2人目、市川さん。彼は、モルモットが苦手だった。
美咲、「男は浮気する生き物じゃん。」
市川、「そうとも限んないよ。」
美咲、「そうかなあ。」
市川、「絶対にしない自信あるもん。」
美咲、「する、する、絶対にする。」
印象は、「超いい人。見方変わりました。超一途。浮気しなそう。」
最後、榎元さん。
榎元、「意外と一途やねんけど。」
美咲、「うちもすごく一途。安心感を与えてくれれば、束縛とかしないし。」
榎元、「浮気とか器用にできへん。」
印象は、「安定してるし、優しいし、お願いしてしたら聞いてくれそうだし、助けてくれる。」
告白のとき、現れた男性は2人だけ。
辞退した市川さんは、「話していて、人としていいなと思っているし、しっかり考えている子だし理解も出来る子だなと思ったんですけど、それは、友達としてで付き合い始めたら人が変わると思うので・・・。」
池間、「美咲さんの真っ直ぐな気持ちがよく分かって、すごい良かったです。真剣に付き合いたいと思いますので、よろしくお願いします。」
榎元、「ちゃんと話が聞けたので、楽しかったし、これからも楽しくやっていきたいので、よろしければお願いします。」
答えは・・・、思い出を取った。
美咲さんには、ひとりに絞ることは、難しかった・・・。
美咲、「誰にでも優しそうで、不安になるかなあって・・・。」
--------
次回は、「絶対にナメられたくない女」。
--------
※ 司会
女性スタジオ ... 松尾翠
男性スタジオ ... 長谷川豊
※ 恋愛後見人 ... 関根麻里
※ メンタルトレーナー ... 久瑠あさ美
※ 恋愛マスター
上段左から ... あびる優、田野アサミ、川原麻衣
下段左から ... 岩佐真悠子、スザンヌ、なるみ