捨てる恋あれば拾う恋あり 第5話
「女の子扱いされない女」(その1)
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武井藍さん(24歳)、交際歴3人、彼氏いない歴2年。彼女は誰からも女の子扱いされない。それは・・・。

日本記録11個、世界記録更新。パワーリフティング元記録保持者。体重45kgで150kgのバーベルを持ち上げる。さらに、極真空手師範、全国チャンピオン。

そんな彼女も恋をした。最初の恋は、14歳のとき。男顔負けの彼女が付き合ったのは、同じジムに通っていた男性。一緒に汗を流し、共に恋に落ちた。恋愛は順調だったが、当時から彼女は全国レベルだった。鍛えることに妥協はせず、トレーニングは半端じゃなかった。そんなことをしていると、次第に一緒にいる時間が少なくなってきた。

彼氏、「俺と世界大会、どっちを取るんだよ。」
「そんなの決まってるじゃない。」

彼女は、迷わず、世界大会を選んだ。「だって、やめられないんだもん。」

次の恋は、失敗しないようにと、応援してくれている彼を紹介してもらった。最初のうちから本性を見せておいたほうがいいと、彼女は、素で行動した。だが、さんは、プライベートも全国レベル。ラーメンは5杯は当たり前。買い物さえもトレーニング。重い荷物は、普通に担ぐ。
そして、彼が怪我をしても、心配せず、「こんなの、痛くないよ。」
結果、1年持たなかった・・・。

傷ついても、トレーニングは休まなかった。

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なるみ「この細い足で、バットを折ったの?」
「はい。」
山本「それで150kg上げるの?」
「そうですね。」
なるみ「45kgで150kgやで。体脂肪どのくらい?」
「15%くらい。」
なるみ「可愛いのに。」

関根「そんな彼女も、空手は師範、パワーリフティングは元世界記録保持者。」
あびる優「24歳で女性で師範ってすごくないですか? かなりレアですよね。」
関根「実家が道場を。」
「そうですね。自分で独立して流派を立ち上げて、自分の名前を入れて、道場を新しく立ち上げました。」
なるみ「何ていう道場?」
「武井塾です。」
なるみ「いいじゃん。」

関根「パワーリフティングなんですけど、父親が世界3位、弟2人は、全国大会優勝。」
なるみ「そういう環境なんや。」
あびる優「間違っても、こそこそって変な人侵入してきたら、ボッコボコにされますね。」

彼女には、信じられない生い立ちが・・・。

「父親に小さいときから野生的な育て方をされた。キャンプに山に連れてってもらったら、つり橋の上から、『魚がいるから覗いて見ろ。』と言われ、覗くと、ぽんと押されて、『這い上がってくる力がないんだったら、そのまま流されてしまえ。』見たいな。父親の合言葉はいつも、『野生に帰れ。』だった。」

関根「学生時代はどうでしたか?」
「男に見られていたので、学校でもズボンを履いていた。スカートが恥ずかしくて・・・。」
あびる優「足とかすごいきれいだと思いますけど。」
なるみ「髪型とかどんなんやったの?」
「学ラン着ていたときは、ショートカットで、ワックスでオールバックにしていた。」
なるみ「見た感じも男っぽく。」

本当は、女の子の恋愛がしたい・・・。

関根「普段は気をつけて女の子らしくしようかなと。」
「しなきゃいけないなと思ってるんですけど、気持ちが格闘家でもあり、スポーツマンなので、怪我をしていても、大丈夫と言ってあげたいと思いながらも、骨の1本くらい痛くねーだろって・・・。」
なるみ「環境だからね。ちっちゃい時から、強い人ばかりいるから。」

あびる優「14歳で初めて彼氏ができているって、世間的には早いほうじゃない?」
「彼氏を作ることに憧れて、見たいな所もあった。」

久瑠あさ美「アスリートの精神力とかストイックさとか男性でも女性でもストイックすぎてついていけないのみたいな意見があって、楷書の彼なんかはそうだったんじゃないかなと。」
山本モナ「何でもうちょっと女の子らしくなりたいと。」
「周りの男友達の話を聞いていたりすると、女の子は、か弱くて、守ってあげたくなる存在がいいという意見が多い。」
あびる優「実際、守り抜いてくれる男性は少ないと思うよ。」
なるみ「草食男子が多いから、いいかもよ。」久瑠あさ美「どっちに傾きたいかだと思うんですけどね。」
なるみ「守りたいか、守ってあげたいか。」
「実は、すごく、守って欲しい。」

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さんは、本当に大食いなのか、いつも付き合わされる幼馴染と一緒に検証することになった。

最初のお好み焼き屋では、キャベツ1玉、重さ2kgのお好み焼き。3人前だが、顔色変えずに、30分後、完食。
幼馴染、「・・・・・・。」
「パフェ、食べたいです。」

次は、ケーキ屋さんへ。

注文したのは、「KINGパフェ」。幼馴染は、小さなショートケーキ。
幼馴染が数口手伝っただけで、1時間半後に完食。
幼馴染、「・・・・・・。」
「気持ち悪いと思ってるでしょ。」

久瑠あさ美「完食後はどんな気分?」
「おいしかったぁ」
久瑠あさ美「ストレス発散?」
「そうですね。」
なるみ「時間を食べたらいくらでも食べれる感じ?」
「1日中、ずっと食べてたい。」
あびる優「これだけ食べて、体脂肪15%、体重45kgは、すごく羨ましい。」
なるみ「消費量がすごいんでしょうね。」
「空手とかも、フルコンタクトで寸止めではなく、当てあう空手をやっているので、脂肪は、散るみたいですね。」
なるみ「散ってくれ〜!」
あびる優「彼氏の前でも3人前のお好み焼きは食べるんですか?」
「そうですね。隠さずに食べちゃうんで。それも引かれますね。」
なるみ「彼氏が払うとなると。」
「結局、食べ放題ばかりしか連れて行ってもらえない。」

関根「松本さんはどうですか?」
松本「すごく分かります。お寿司100貫とか。普通に。食べないと戦は出来ないですね。」
関根「松本さんは彼の前では食べるんですか?」
松本「全然食べますね。隠したりはしない。彼は、苦い顔をしますけど。」
山本モナ「いるんだよ。そういう人は。」

関根「このままでいいのか? 女の子らしくしたほうがいいのか?」
なるみ「このままでいい。」

このままでいいと思う恋愛マスター、久瑠あさ美さん以外全員。

久瑠あさ美「女の子らしくなりたいんだよね。」
「女の子らしくしなきゃいけないかなというイメージなんです。」
久瑠あさ美「同じ年代の子からすると、すごい精神修行をしてきた人なので、自分にも彼氏にも厳しい。内面的にも自分を抑圧している。ずっと、空手空手と来てしまっている。食べ方を見ても尋常ではなかったので・・・。」
なるみ「闘っていたよ。試合見ているようだったもん。男の人も強いほうがいい?」
「自分よりもはるかに強いほうが・・・。自分をしっかり持っている人ならいいと思う。」
久瑠あさ美「なかなかいないですよ。」
松尾「あまり、ハードルを上げないほうがいいですよ。」

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それを聞いた男性メンバーは?

NOにいる人は、
「ちょっと強すぎる。女の子らしさが欲しい。」
「大食いはいいが、強いのは困りますね。」

YESにいる人は
「ボクシングをやっています。彼女には、(実際を見ていないので、)勝てるか分からない。」
「大丈夫ですね。迷いつつありますけど。ストイック精神を持っていていいなと思う。」

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そんなにも悲しい過去があった。
格闘家故の彼からの悲しい一言・・・。

「誕生日祝いの出来事で、(当時の)彼とは誕生日が1日違いだった。一緒にお祝いをしようということになって、チャンスと思い、『何が欲しい?』と彼に聞いてみたんです。そうしたら、『1回、倒れるまで、死ぬくらいまで思いっきり、スパーリングさせてくれ。』と言ってきた。」
山本モナ「立ち向かってみたいと言う意味なのかな?」
「でも、ロマンチックな誕生日をちょっとだけ期待してたので・・・。2人ともいつもジャージなので、その日は、おしゃれして、レストランにでも行って、乾杯くらいでも出来たらいいなと思っていた。」

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彼女の思い出の品は、「元彼から貰ったTシャツ。」

「スパーリングしようしかいわない彼が、離れたりする時間も、忘れないようにと、いらないTシャツがあるから、パジャマにでもしたらといった感じで貰った。唯一くれたものがこれだった。」

なるみ「思い込みが激しかったんじゃないの?」
田野アサミ「そこに自分の気持ちとかを、恥ずかしいことを書いちゃう。日記みたいに。それで相手に伝える。」
あびる優「化粧をして出る日とかを決めておく。それで、自然に身なりとかが女性らしくなっていくから。」

はたして、さんと交際したい男性はいたのか?

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(第6話に続く)

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※ 司会

女性スタジオ ... 松尾翠
男性スタジオ ... 長谷川豊

※ 恋愛後見人 ... 関根麻里
※ メンタルトレーナー ... 久瑠あさ美

※ 恋愛マスター

上段左から ... あびる優田野アサミ松本都
下段左から ... スザンヌ山本モナなるみ
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